登記簿上、100年以上前に土地を取得した人が所有者となっている土地について、所有権移転登記請求訴訟を行い名義書換をすることが出来た事例

背景

依頼者は、長年使用していた土地が他人の名義であることが判明し、登記簿上の所有者の相続人を調査していたが行き詰まってしまったということで当事務所に相談に来られました。
登記簿上の所有名義人は、100年以上前に土地を取得した人であり、複数回の相続が発生していましたが、旧民法が適用され、家督相続が生じていました。そこで、家督相続人の相続人に範囲を絞って調査することで、現在の相続人が判明しました。
数回の相続が生じた結果、相続人は多数名に及んでおり、連絡をしても回答がない人などがいたことから、相続人全員を相手に所有権移転登記手続を求める訴訟を提起しました。この訴訟で勝訴判決を得ることができたため、判決による名義書換をすることができました。

弁護士からの一言

このような相談は意外によくあります。
故人名義の不動産について紛争が生じた場合は、名義人の相続人全員を相手に手続をする必要があります。しかし、古い登記がそのままになっており、数回の相続が生じていると、相続人の数が増えてしまうため、その分相続人の調査に困難が伴うおそれが大きくなります。また、家督相続の時代の相続については、家督相続に関する知識も必要になります。
本件では、所有名義人が亡くなってから数十年が経過していました。相続人の範囲を限定することができ、相続人をもれなく調査することができました。

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