外傷性てんかんの後遺障害

外傷性てんかんとは、交通事故などの外傷をきっかけとして発症するてんかん発作(けいれん発作)をいいます。

脳の病変部を焦点として異常放電が起こり、それが脳全体に広がってけいれん発作を起こすことが多いとされています。

てんかんの後遺障害等級は、発作の型、回数により定型的に認定されます。
また、てんかんが交通事故によって発症したことを証明できなければなりません。

一般的には以下の条件に該当することが必要です。

  1. 発作がまさしくてんかん発作であること
  2. 労災事故による受傷前にてんかん発作はなかったこと
  3. 外傷は脳損傷を起こすのに十分な程度の強さであったこと
  4. 労災事故による受傷後初めてのてんかん発作が、外傷後あまり経過していない時期に起こったこと
  5. 他にてんかん発作を起こすような脳や全身疾患を有していないこと
  6. てんかんの発作型、脳波所見が脳損傷部位と一致していること

外傷性てんかんの後遺障害

5級1の2号神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、特に軽易な労務以外の労務に
服することができないもの
「1か月に1回以上の発作があり、かつ、その発作が意識障害の有無を問わず
転倒する発作または意識障害を呈し、状況にそぐわない行為を示す発作であるもの」
7級4号神経系統の機能又は精神に障害を残し、軽易な労務以外の労務に服することが
できないもの 「転倒する発作等が数か月に1回以上あるものまたは転倒する
発作以外の発作が1か月に1回以上あるもの」
9級7の10号神経系統の機能又は精神に障害を残し、服することができる労務が
相当な程度に制限されているもの
「転倒する発作等が数か月に1回以上あるものまたは転倒する発作以外の
発作が1か月に2回以上あるもの」
12級13号局部に頑固な神経症状を残すもの
「発作の発現はないが、脳波上に明らかにてんかん性棘波を認めるもの」

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