土地を不法占拠していた隣人に対し、弁護士名の内容証明を送ったところ、任意に土地の明渡を受けられた事例

背景

依頼者は、遠方に所有している土地を数年ぶりに見に行ったところ、隣人が依頼者に無断で物を置くなどして使用しているのを発見しました。
依頼者は、隣人に対し、土地を明け渡すよう話をしましたが、隣人が取り合わなかったため、弁護士に明渡しの交渉を依頼しました。
弁護士名で明け渡しを求める内容証明を送ったところ、先方から、いつ頃までに土地を明渡す予定であるという旨の回答がありました。そのため、明渡しの期限後に、依頼者が土地の利用状況を確認したところ、概ね片づけられてはいたものの、一部物が残されていました。
そこで、再度先方に連絡を取り、残置物の処理について交渉した結果、残置物については所有権を放棄してもらい、依頼者の方で費用を負担して処分することで合意ができました。その結果、裁判を行った場合に比べて速やかに、土地の明け渡しを受けることができました。

弁護士からの一言

本件のように、当事者間で話し合いをすると、感情的になってしまうせいか、交渉がうまくいかないというケースはよくあります。しかし、法律の専門家である弁護士が介入することで、相手方も、裁判になった場合に法的に通る主張かどうかということを意識するようになるため、話し合いがスムーズに行く場合があります。
本件は、隣人が、権限なく依頼者所有地を使用していた事例であったため、裁判になっても、明渡が認められる可能性が高いケースでした。相手方も、そのような見通しがあったことから、任意に明渡に応じたのかもしれません。
トラブルが生じ、当事者同士で話し合っているが、いまいち進展している感じがしないとお悩みの場合は、一度弁護士に相談することをお勧めします。

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